裏白蛇島丸見え

まずはこちらの映像をご覧いただきたい。

この中に、風魔の盾が落ちていることがお分かりいただけるだろうか。

 

 

分からなかった方のためにもう一度。

 

 

 

お分かりいただけただろうか。

 

実はこの盾、ここ裏白蛇島で手に入る盾の中で、最も強力な盾なのである。

それゆえ、このように野生の風魔の姿をカメラに収められたのは
世界でもごく稀なことなのだ。

そこで今夜は、恐怖と神秘の共存する魅惑の島、
裏白蛇島へと、皆さんを招待することにしよう。

 

 

ここはのどかな裏白蛇島13階。

まわるポリゴンやクロウ丸など、比較的弱めのモンスターたちが暮らしている。

しかもここは怪盗ペリカン２世の居住区でもあり、
武器や防具などの合成に適した地域なのである。

すると早速、一人の女性が武器を合成しているではないか。

彼女の名はアスカ。

この裏白蛇島に挑戦し、幾度と無く敗退を喫している風来人である。

実は彼女、すでにメッキされた鉄扇を持っており、
その鉄扇に、さらにもう一つの鉄扇を合成していたのだ。

鉄扇（金 扇）＋３を装備し、楽しげに進むアスカ。

しかし、次の瞬間！！

 

なんと操作ミスにより、鍛えた鉄扇を変化の壷の中へと入れてしまったではないか！

無残にも大砲の弾へと姿を変えてしまった元鉄扇＋３を見て、愕然とする彼女。

 

しかし、これしきでへこたれてはいけない。
厳しい裏白蛇島では、このような事件は日常茶飯事なのだ。

 

その後も彼女は果敢に歩み続け、鉄甲の盾や新しい鉄扇などを入手。

そこそこ安定した装備を携えつつ歩いている時、事件は起こった。

そう、冒頭で紹介した、あの風魔の盾と遭遇したのだ。

実は彼女、裏白蛇島で風魔の盾と会うのはこれが２度目。

初めて会った時は、そのあまりの強力さから冷静さを欠いてしまい
あっけなく倒されてしまったのである。

そんな忌まわしい過去を持つ彼女。

ここはなんとしてでも、今持っている鉄甲の盾を合成し、
メインの盾にしていきたいところ。

しかしそんな彼女に、裏白蛇島の魔の手は静かに忍び寄っていたのだ。

 

※実際の映像

炎上の巻物を読んだことによって出現したこの炎。
この炎に当たることによって、１ターンに20ポイントのダメージを受けるのだ。

彼女のＨＰは残り19。

一刻も早く炎の無いところへ逃げなければならないのだが、
なんとこの時、彼女はめまわし大根が投げた混乱草によって混乱していたのである。

自分の行きたい方向へ歩けなくなってしまう混乱状態であるゆえ、
一歩歩いたとしても、助かる確率は８分の２。
しかしこのままでは、次のターンで炎に身を焼かれることとなるだろう。

彼女は意を決して足を踏み出した！

 

すると、なんと彼女は運よく、炎のない右上へと移動することに成功したではないか！

一命を取りとめ、安堵するアスカ。

 

 

その後、盾や剣の合成にも成功し、
様々なアイテムを集めながら、彼女は突き進んでいった。

混乱の巻物やあかりの巻物、さらには聖域の巻物などを手に入れ、
保存の壷だけでなく弱化の壷や手封じの壷も駆使しつつ、深層へと潜る。

装備もアイテムも充実し、クリアも見えてきた51階で、悲劇は起きた。

 

２つに分けられた空間を、バネを使って移動するタイプのフロア。

初めに自分がいた方の空間を探索し終え、階段が見当たらないことを確認する彼女。

階段がないということは、バネを使って移動しなければならないということである。

実はこの時、彼女には気がかりなことがあった。

モンスターの数がやけに少ないのである。
つまり、バネで飛んだ先の部屋がモンスターだらけということも考えられたのだ。

しかし、充実したアイテムを見て気が緩んだのだろうか。

飛んだ先の部屋で思わず一歩動いてしまい、その瞬間、
通路から飛び出してきた３倍速の握り元締めにおにぎりにされてしまったのだ！

しかも、別の通路からはもう一体の元締めが！

なんとこのおにぎり状態、防御力がゼロになる上、一切のアイテムの使用ができなくなるのだ。

唯一できることといえば、移動することと攻撃することのみ。

しかしそれでは、３倍速の元締め２体と対等に渡り合えるはずもない。

むなしく抵抗を試みるも、みるみるうちにＨＰが減っていく。
彼女の意識は遠退いていった。

 

 

あの悪夢のような事故から３ヶ月後。
なんと、アスカは今も裏白蛇島に潜っているのだという。

そう、彼女は99階の階段を下りるまで、裏白蛇島に挑戦し続けるつもりなのである。

 

様々なドラマを生み出す魔のダンジョン、裏白蛇島。
その魅力に惹かれて、今日も数多くの風来人が訪れている。
テレビの前の皆さんも今年の冬、ご家族一緒に足を運んでみてはいかがだろうか。