仮面の男・黒沼が所有する孤島で毎年オフ会を行っていた。
沖は、今年こそ大学院生・渚と両想いになりたいと思っていたが、
成瀬が若い恋人を勝手に連れてくるなど波乱の予感。
孤島に着いた翌朝、参加者の二人が失踪、続いて殺人事件が!
さらには意図不明の密室が連続し……。
果たして犯人は? そしてこの作品のタイトルとは?
(※真相とタイトルが分かっても、決して人には話さないで下さい)
なんか小説を読もうと思ってBookLive!で「文芸」のジャンルを見てたら目に止まったこれ。
第50回メフィスト賞受賞作らしいです。そういう賞があるっていうこともさっき調べて知ったんだけど。
タイトルが面白そうなのでさっそく読み始めてみたら、これがなかなか面白くて、
湯船に浸かりながら読んでたんだけど、気づけば3時間経過。
お風呂上りに1時間読んで読了。
推理小説なんだけど、はじめに「読者への挑戦状」というところで、「タイトルを推理しろ」という内容が。
これは前代未聞。
○の数は8つなので、8文字の言葉が入る。
入るのはことわざ。
自分は決して推理小説を読んでる方ではない(というか全然読んでない)ので、物語の推理はどうかなぁと思ったんだけど、
それならせめてタイトルは推理してやろうと意気込んで読み始めました。
結構読みやすくて良かった。面白い。
なんだろう、メタ的な挿話があったりするから人によっては「ハァ?」ってなるのかもしれないけど、自分は楽しめた。
っていうかあんまり小説で「なんだこのクソは」って感じたことがあまり無い。
読んだ小説は大体好きになっちゃうなぁ。
↓↓ 以下ネタバレあり ↓↓
あぁ、ネタバレを書こうと思って読み返してたんだけど、
「挿話 清水の舞台から飛び降りる」はそういうことかwwwwwwwwwww
うん、面白かった。
犯人の推理は、なんだろう、出来てたような出来てなかったようなwww
「挿話 壁に耳あり障子に目あり」で「正確を期すため敢えてこう表記する」とか書かれてるから、あーそういうことかなぁ、でもそんなヒントあるかなぁ、とか思ってたんだけど、やっぱりそうでした。
自分は密室殺人もののトリックとか全然知識が無いんだけど、作中で色々紹介されてるからそれも新鮮というか。
まぁトリックはちょっと考えたけど結局よく分かってなかった。
推理するよりも、どんどん読み進めていく感じで。
いやヌーディストっていうのは全く気付かなかったwwwwwwwwww気付くかこんなもんwwwwwwwwwwww
叙述トリックっていうのかなー。
確かに言われてみれば島についてからは服装に関する記述無いんだよなー。
でもこういう小説にしか出来ないことをやってのけるのは楽しい。
映像化したら元も子もないよね。
読み返してみると、やっぱりところどころに伏線はられてるんだよねー。
「言われなくても早く(南国モードに)なりたい」とか。
肝心のタイトル当てはできなかったwwww
第六章を読んだ時点で
「灯台もと暗し…? いやでも字数合わないし」とか考えてた程度。
「頭隠して尻隠さず殺人事件」でした。
最後のページを開いた時に目に入ってきて、思わず「これかー!」ってニヤニヤしてしまった。
確かにこれだ。
ペニスだのビッチだの包茎だのセックスだの、刺激的なワードが押し寄せてきて。
読む人選ぶなぁとか思ってたけどそれも伏線だったり。
一風変わった小説。面白かった。