高校2年の長谷祐樹は、初めて会った日から惹かれていた同級生・藤宮香織に、思い切って「友達になって下さい」と声をかける。
が、香織は必死で祐樹を拒む。実は彼女には、“友達のことを一週間で忘れてしまう”という記憶障害があった。
それでも香織のそばにいたいと願い、毎週月曜日、記憶がリセットされるたびに、香織に会いに行く祐樹。
二人は交換日記を始めて、少しずつ距離を縮めていく。
そんなある日、香織の過去を知る転入生が現れてー。
↓↓ 以下、ネタバレあり感想 ↓↓
全く期待はしてなかったけど、別物だった。
公式サイトをさっき初めて見たけど、
「一週間で友達の記憶を失くしてしまう彼女」と、
「彼女と毎週友達になると決めた僕」の
特別な恋物語(ピュア・ラブストーリー)。
いや、恋物語って時点でちゃうやん……。“フレンズ”ちゃうやん……。
まさかキスとかしねぇだろうなと思いながら観てたけど、さすがにそれは無くて安心。
アニメは本当に良かった。ブログでも書いたけど。
本当に感情移入してしまって、二人の幸せを見守っていたいと本当に思った。
映画は……うん、「一週間フレンズ。」である必要が無い気がする。
登場人物の名前とかは同じだけど、設定はところどころ違ってて、原作やアニメとは全然別物。
別にそれはそれでいいんだけど、絶対原作・アニメの方が面白い。
始まって初っ端から長谷くんが、図書室に落ちてた藤宮さんの図書カードの匂いを嗅いで「めっちゃいい匂い~」とか言ってるからもうその時点で眉間にシワですよ。なにそれ。
原作では二人が仲良くなってから、記憶を思い出せるように藤宮さんがノートに日記をつけるんだけど、映画では仲良くなるために長谷くんが交換日記を提案。
いやいきなりそんなん持って来られたら気持ち悪いわ。
原作の「仲良くなった → 翌週、全然覚えてなくて冷たかった」ってシーンが非常に印象的なんだけど、
映画だと「……?」みたいな程度で終わってて、見ててこっちも「?」ってなった。
藤宮さんの記憶のことについて、担任の先生から長谷くんにこっそり説明。
いや、第三者から聞いたら駄目でしょ……。藤宮さんの口から聞かないと。
後に藤宮さんから「私は記憶が一週間しか~」みたいな話を聞いても長谷くん特にリアクション無く、それに対して藤宮さんも何とも思ってないような感じ。確か。
交換日記っていうのはなー……。
原作は「楽しかった思い出を日記に残しておく」って感じで書いてたのに、
交換日記をすることが目的みたいな感じで、楽しくお喋りするとかいうのが少なかった気がする。
自分だけが読む日記だからこそ、気持ちを素直にそこに残しておけると思うんだけど、交換日記だと相手に読ませる前提で書かないといけないからなー。
あとは、九条がただの嫌な奴になってたし。
九条は藤宮さんのことを異性として好きになってたじゃん。
それに対して藤宮さんが「思い出した! 返事をしてなかった!」で二人が仲良くなったってことは、恋人同士になってんじゃん。
それが高2の秋でしょ。んでラストシーンが卒業式だよ。
長谷くん1年以上も辛い状態で過ごして来たのかよ。
最後に藤宮さんが「なんでこんな大事なこと忘れてたんだろう!」みたいな感じで長谷くんを思い出して、九条が「行けば?」って。
九条も九条でなんかこう……無いの? なんでそんなあっけらかんとしてんの。
クラスメイトの女子もただのイケメン好きな嫌な奴になってるし、藤宮さんの父親から「娘に近づかないでくれ」って言われてそれ以来父親出てこないから結局もやもやしたままだし。
あと山岸さんが長谷くんのこと好きになっててしかもさらっと振られて。
将吾がサバサバした感じの演技だなーと思ってたらただの棒読みだったりとか。
原作・アニメではこの二人がいることですごくバランスが良かったんだけどなぁ。
「一週間で記憶を失くす」っていう設定である必要性があんまり無いような……。
単に記憶喪失のお話でも十分な気がする。
あー、曲は良かった。奏。名曲過ぎる。
最後の曲のおかげでハッピーエンド風になってるけど、九条も山岸さんも父親も置いてけぼりで「んー?」って感じ。
出来事を分厚い本にパラパラ漫画で描くっていうのは面白かった。
ただ、それを見て思い出してハッピーエンドに繋がるかね……?
ツイッターで軽く検索してみたら「ぼろぼろ泣いた」って人もいたけど、泣く要素あった……?
最後に思い出したあたりかな。
でもその時点ではもう「長谷くん1年以上もこれかよ……」ってので頭がいっぱいで。
わからん。
先入観ゼロだったらまだもう少し楽しめたかもしれんけど、原作・アニメを知ってるとどうも。
やっぱ原作・アニメは偉大だったなっていうのが確認できるという良さがあったと思います。
少なくとももう一度映画館で観たいと思える作品ではなかった。
ボロクソに書いてしまってごめんだけど、観終わってすぐの正直な感想でした。