『男子高校生で売れっ子ライトノベル作家をしているけれど、年下のクラスメイトで声優の女の子に首を絞められている。2 -Time to Play-<下>』

男子高校生で売れっ子ライトノベル作家をしているけれど、年下のクラスメイトで声優の女の子に首を絞められている。 (2) ―Time to Play― (下) (電撃文庫)

僕は、東京へ向かう特急列車の車内にいる。
いつもの、窓側の席に座っている。
五月晴れの空の下、まさに今、列車は動き出した。
ホームの景色が、後ろに流れていく。
隣の席は、あいている。
似鳥は来るか? 来る。僕には分かる。
高校生にして電撃文庫で作家デビューを果たした“僕”と、クラスメイトで声優の似鳥絵里が、週一回、アニメのアフレコに向かう特急列車で交わす作家業についての会話。
―それは、二度と引き返せない終着点へと進んでいく…。
これは、僕が、やがて意識を失うまでの、走馬燈のような、お話。

イオンのソファに座ってずーーーっと読んでた。
最初は飲食店で十数ページ読んでたけど、ずっと居るわけにもいかず移動。
いい感じのソファがあったので、周りの目も気にせず延々読んでた。
本って結構どこでも読めるものっすね。

上巻ではほとんど事件らしい事件も無かった(記述されてはいた)けど、下巻はどうかなーと読み始めてしばらく。
前半は上巻と同じような感じなんだけど、途中からついに問題の場面へ。

あーーー…

っていう感じ。

そうだよなぁ、伏線は散りばめられてたんだよなぁ。
明らかにこれは伏線だなぁというのは読書初級者である僕も気づいてたけど、まさかそうなるとは。

いやその可能性もあるかなぁとは思ったけど、でも違うよなぁと、その考えを3秒で破棄してた。

そこからは読み進めるごとにピースがはまっていって、それら一つひとつが心地よくて。
小説読んでて、終盤が一番楽しい。
そして何ですかあのラストは。
こんなん続き読むしかないやん。早速3巻こうたったわ。

あと、あとがきも良かった。
ネタバレありのあとがきを読んで「ふんふん」となりつつ、
『ではネタバレなしの普通のあとがきを』と言っておきながらあのあとがき。
さすが時雨沢恵一先生は格が違った。

キノの旅は10巻くらいまでしか読んでなかったんだけど、続き読んでみよう、と思いました。

たぶん漫画で描いたら1冊で終わっちゃうくらいの内容かもしれないけど、登場人物の心情とか細かい描写とか、やっぱり漫画やアニメでは表現しきれないものが小説にはあるなぁと再認識。
兎にも角にも、読み終えた時の爽快感というか充足感というか、とても良かった。
今これ読み終えたばっかの興奮状態で書いてるからアレだけど、むしろリアルでいいかな。

いやー良いお話を読めた。良かったです。

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